イラストを勝手に改変して大丈夫?同一性保持権について

青い花のイラスト。ポーチュラカとデルフィニウム 青い花のイラスト。ポーチュラカとデルフィニウム
同一性保持権について説明するイラスト 同一性保持権について説明するイラスト

納品されたイラストを見て、「ちょっと色を変えたいな」「一部をトリミングしたい」と思うこと、ありますよね。
些細な変更だし、わざわざイラストレーターに連絡して手直ししてもらうのは面倒。費用もかかるかもしれない。
だったら、自分でサッと修正してしまおう——そう考える方もいるかもしれません。

でも、ちょっと待ってください。
その改変が、思わぬトラブルにつながる可能性があるのです。

このページでは、イラストの改変に深く関わる「同一性保持権」について、分かりやすくご紹介します。

著作人格権の一種として、著作権法第二十条には次のように定められています。

著作者はその著作物及びその題号の同一性を保持する権利を有し、その意に反してこれらの変更、切除その他の改変を受けないものとする。

つまり、著作者の意に反して勝手に改変してはいけないということです。
色を変えたり、トリミングしたりといった些細な修正であっても、著作者の同意なしに行うと「同一性保持権」の侵害にあたる可能性があります

  • ✂️ トリミング(一部を切り取って別用途に使う)
  • 🖍️ 文字やロゴの追加(イラストの上にキャッチコピーや社名を載せる)
  • 🔄 構図の改変(キャラクターの位置を動かす、背景を削除する)
  • 🖼️ 別の作品との合成(他の写真やイラストと組み合わせて新しい画像にする)
  • 📱 フィルター加工(アプリで色調や質感を大きく変える)

これらは「些細な修正」に見えても、著作者の意に反する改変と判断されれば同一性保持権の侵害にあたる可能性があります。

イラストは単なる画像データではなく、著作者が構図や色彩、小物の配置に至るまで細やかに思考を重ねて完成させた作品です。
「この色を使うことでで画面に勢いを出そう」「ここに小物を置いて主題を引き立てよう」といったような、表には見えない多くの工夫や意図が積み重なっています。

そのようにして築き上げられた作品は、積み木のように繊細なバランスの上に成り立っています。たとえ一つの要素を「些細なものだから」と勝手に取り除いたり変えたりすれば、そのバランスは崩れ、作品全体の印象や価値を損なってしまいます。

それは作者の表現意図を損なうだけでなく、依頼者にとっても本来期待していた価値を失わせることにつながります

だからこそ、無断で改変してはいけないのです。

  • 著作者(はふわん)に確認する
    色を変える、文字を入れるなど些細な改変でも、事前に著作者に相談して了承を得ることが必要です。
  • 前もって改変してもよい範囲を決めておく
    契約や打ち合わせの段階で「色調整はOK」「トリミングは不可」など、改変可能な範囲を具体的に定め、依頼目的に限定すると安心です。

些細な修正でしたら追加料金などは掛かりませんので、お気軽にご連絡ください。柔軟に対応いたします。

イラストは“作品”であり“想い”です

著作人格権は、クリエイターの名誉や表現の自由を守るための大切な権利です。
「ちょっと変えるだけだから……」と思っても、作者にとっては大きな意味を持つことも。
改変する前に、ひと声かけることが、トラブル回避の第一歩です

「はふわん」と室温者ちゃんと猫さん
青い花のイラスト。ネモフィラとミスミソウ 青い花のイラスト。ネモフィラとミスミソウ